もうひとつのJMS

かつての「東京モーターショー」が4年ぶりに「ジャパンモビリティショー」と名を変えて復活。東京へ戻ってきたばかりでバタバタしている中ではあるが、東京ビッグサイトへと足を運んだ。

「モビリティ」とは「移動手段」の意。最近ではトヨタの佐藤社長が「これから私たちはモビリティ・カンパニーへの変革を目指していく」と宣言したように、多くの自動車メーカーが頻繁に使うキーワードでもある。

実際、東京ビッグサイトの会場でも自動車だけでなく、二輪車やドローン、果てはベルトコンベアまでもが展示されていたが、残念なことに馬がいない。馬だってモビリティのはず。しかし、基本的に既存の自動車メーカーが市場投入前のコンセプトカーやプロトタイプカーを大量投入する見本市という位置付けは、かつての「東京モーターショー」時代とさほど変わっていないようだ。

それにしても人混みがひどい。混雑から逃げるように展示棟の屋上へと向かった。ジャパンモビリティーショーに合わせて、「ジャパンミートショー」というグルメイベントが開催されているのである。フォーリンデブ・はっしー氏が選ぶ肉の名店14店舗が集結。私には未来のクルマよりもキッチンカーの方が楽しい。

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真っ先に並んだのは焼肉の「巨牛荘」。自慢のプルコギを焼いた肉汁で仕上げる焼うどんが有名で、実際その味付けはバツグンに美味い。それゆえに麺の残念感が際立った。フニャフニャで、箸で持ち上げるそばからプツリプツリと千切れてしまう有様。これだけの味付けがあれば特別な麺を使う必要もないのにもったいない。これで千円はちょっと残念に感じてしまう。それがもったいない。

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続いて予約が取れないことで有名な「肉山」のカレーに並ぶ。

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普段はコースの〆で提供されるカレーライスを単品で味わうことができる。カニの出汁を使ったカレーはコク深く、スパイシーなカレーの辛さに加えて、隠し味のキムチのピリリと突き刺さるような辛さがたまらない。お肉もたっぷり入っていて、キッチンカーの味としては完成している。これで千円なら悪くない。

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大阪から東京に戻ってあらためて思う。なんだかんだでやはり東京の方が何を食べても高くつく。しかも、そのぶん美味いとも言い切れないところが釈然としない。このあたりはオノレの身体に染み付いた金銭感覚のアップデートを急ぐ必要があろう。でないとヤバいことになりそうだ。

 

 

***** 2023/11/2 *****