2023-12-01から1ヶ月間の記事一覧

2023年の大トリ

12月29日からの3日間は東京大賞典、東京シンデレラマイル、東京2歳優駿牝馬を撮り、紅白を視ながら年越しそばを食べる―――。かれこれ20年続く私の暮れの過ごし方。齢を重ねて頑固さが増すことで、こうしたルーチンがより変え難い「決まり」になってく…

ふらっと立ち食いそば

昨今のテレビ業界はグルメ一辺倒。バラエティー、情報ワイド、旅番組からドラマに至るまで、とにかくテレビをつければ誰かが何かを食べている。さすがに食傷気味だが、BSではニッチなテーマに絞ったグルメ番組がコアな視聴者に受けているらしい。「町中華…

アンカツルールの20年

昨日の中山は田中勝春だけでなく柴山雄一もラストライド。JRA通算602勝。重賞12勝。2009年の札幌記念、7番人気ヤマニンキングリーで女王ブエナビスタを封じた名手も、昨日の騎乗を最後にそっと鞭を置いた。 現役最終日は5鞍に騎乗し⑮着、⑦着、…

ラストライドを見届けろ

JRA騎手の引退は免許更新月の2月であることが少なくない。福永祐一が引退したのも、今年の2月だった。しかし今年は珍しいことに秋から暮れにかけて騎手の引退が相次いでいる。10月に山田敬士、そして11月に熊沢重文が引退を発表すると、12月に入…

ゆかりの地へ

まことに唐突ではあるが成田山新勝寺を参拝した。正月三が日には300万人を超える参拝客でごった返す関東の名刹。とはいえ今日のところは人影もまばらだ。初詣客を迎える準備はすっかり整っている。 成田山新勝寺総門 オノレの馬券下手に嫌気がさして不動…

クライマックスは9頭で

「東京大賞典は10年ぶりの9頭立て」 ネットニュースの見出しにそう書かれていた。決して間違いではない。でも本質的な部分が抜けている。10年前、2013年の東京大賞典に出走投票したのは10頭だった。ところがレース前日にプロディージュが右前の球…

激戦のクリスマスイブ

今年もこの季節が到来。「まだ早い」「まあそのうち」「今日は気が乗らない」と適当な理由を付けて対決を避けてきた筆者も、ついに昨日の日曜日になって雌雄を決する覚悟を決めた。ようやく重い腰を上げて、年賀状の束と対峙したのである。 とはいえ敵は以前…

「復活の有馬記念」が復活

かつての有馬記念は「復活」と共に語られるレースだった。1993年のトウカイテイオーしかり。1990年のオグリキャップしかり。1年ぶりの勝利となった1998年のグラスワンダーも実は復活の勝利だったりする。 「ドウデュースも私も帰ってきました」…

新時代の幕は開くのか

私が初めて競馬に接したのは1979年の有馬記念。グリーングラスとメジロファントムがハナ差の激戦を繰り広げたそのレースは、現在のように12月下旬に行われるレースではなかった。当時、一年の締めくくりは中山大障害と決まっており、有馬記念は12月…

外枠不利は本当か

年末の挨拶回りで多忙を極める中ではあるが、昨日は有馬記念の枠順抽選のテレビ中継に見入った。 枠順抽選の模様が初めて中継されたのは2014年だから、今年はちょうど10回目。内側から淡々と希望馬番が埋まって盛り上がりに欠けた初回の反省を踏まえて…

引退式について考える

中山ではイクイノックス、パンサラッサ、タイトルホルダーと引退式が続く。さらにテーオーケインズ、ソングライン、シュネルマイスター、ジェンティルドンナ、ウインマリリン、グレナディアガーズ、サークルオブライフ、そしてソダシも既に引退、あるいは引…

有馬の名を戴くもの

日本橋蛎殻町。水天宮からロイヤルパークホテルに向かって1分も歩かぬ距離に「古都里(ことり)」というお店が暖簾を掲げている。土日も営業というのが嬉しい。 割烹であり、稲庭うどん店でもある。かけうどん750円と多少値は張るが、もともと稲庭うどん…

これぞ宮崎

東京はここへきてようやく本気の冬に突入。あまりの寒さに、思わず江戸川橋のうどん屋さんに飛び込んだ。 それがこちらの「はつとみ」。宮崎の釜揚げうどんを都内で味わえる貴重な店として、うどん好きの間では知らぬ者はいない―――かどうかは知らないが、近…

第二の人生を切り開け

先週は怒涛の忘年会3連闘。ひと昔前なら他の話題は出ないほどウマの話一辺倒となったところだが、最近の飲み会での話題と言えば「病気」か「定年後」のどちらか。あるいはその両方に陥りがちだ。先日55歳になったばかりの身としては、後者の話題には特に…

令和初の中山で

12月も下旬に入ったというのに今日の船橋市の最高気温は22.4度。千葉県内では夏日を記録した箇所もあったらしい。そんな陽気に誘われたわけではないが、久しぶりに中山競馬場を訪れてみた。2018年12月以来だから、なんと5年ぶり。つまり令和に…

ザグレブ産駒のコスモと言えば

阪神JFを勝ったアスコリピチェーノのお父さんは2001年生まれのダイワメジャー。19歳で種付けした産駒ということになる。あさっての朝日FSで人気を集めるエコロヴァルツのお父さんブラックタイドはダイワメジャーと同い年。「晩年の傑作」が2週続…

突然の悲劇

「イタっ!!」 そう叫ぼうとしたのを反射的に押し留めたのは、そこが満員電車の車内だったから。突然、立っていられないほどの痛みが腰を襲った。両手でつり革を掴んで、どうにか体勢を保つが、脂汗が額に滲み出てくるのが分かる。痛い。ものすごく痛い。 …

銀座の野菜

3年ぶりに銀座を歩いた。無くなってしまった店や見知らぬ店もある中、こちらのお店が健在だったのは嬉しい。吸い寄せられるように入店したのは「よもだそば」。蕎麦のツユでラーメンを食べる「ラそば」や、蕎麦屋なのにカレーが美味いといった一風変わった…

史上8頭目の快挙へ

今週の関東メインは古馬牝馬によるハンデGⅢターコイズS。関西の人にとっては印象が薄いかもしれないが、関東のファンには師走の中山の名物として馴染み深い。名牝スカーレットブーケが58キロをものともせず勝って、引退の花道を飾ったのは1991年のこ…

ハマスタの因縁

横浜ベイスターズの本拠地、横浜スタジアムを訪れた。フィールドを一般に開放するイベント「ボールパークファンタジア」が開催中なのだが、その一環として行われているバックヤードツアーに参加するのである。ツアーの幕開けはスタジアムの最高点にある米デ…

中山 vs 東京

阪神ではジュヴェナイルフィリーズ、中山ではカペラS。さらに中京開催に加え、香港のGⅠ4鞍が馬券発売される忙しい日曜日に出かけた先は、中山ではなく、阪神でもなく、ましてや香港でもなくて青山だった。 ここは秩父宮ラグビー場。ここでラグビーのリー…

執念の結晶

今年の香港国際レースが明日に迫った。 過去に何度か現地で観戦しているレースだが今回ほど現地に行きたいと願った年ははない。誘ってくれる人もいたし、行った方が良いと言ってくれる人もひとりやふたりではなかった。これが30年前なら、たとえ仕事を放り…

ペイペイ使えます

大井競馬場は開催の最終日―――と思ったら、明日もあるんですね。ただ明日は入場できないので、一般入場できる開催としては今日が最終日。 わざわざやってきたのはほかでもない。この開催から大井では一部の券売機にPayPayでの決済機能を導入した。券売…

夢は果てしなく

JRAは2024年度新規調教師免許試験の合格者を発表。その中に現役ジョッキーとして通算1809勝の実績を誇る田中勝春騎手の名前があると知って驚いた。今も昔も調教師試験が難関であることは変わりない。今年は133人の出願に対して合格者は9人だ…

水曜の夜なのに

都内での仕事が早目に終わり、ならば大井で重賞を観ようと張り切って専門紙を買ったら、一面トップに勝島王冠の馬柱がない。ぺらぺら頁をめくってようやく見つけた馬柱には「前日発売」とある。あれ? 今日はまだ火曜日だったか? トシのせいか最近ボケがひ…

国立の芝

朝もはよから国立競技場を訪れた。 今日はここで試合は行われない。それでもわざわざやってきたのは、スタジアムツアーに参加するため。選手ロッカールームや競技トラックなど、普段は見たり触れたりすることのできないエリアに立ち入れるというのがウリで、…

大根馬券師の決意

仕事で横須賀市を訪れたついでに、三浦市三崎港まで足を延ばしてみた。ご存じマグロの一大水揚げ港。港の周囲にはまぐろを提供する店が軒を並べている。 港に隣接する産直センター「うらり」は観光客に人気のショッピングスポットだが、その運営費用に川崎競…

百年目の早明戦

国立競技場にやって来ている。今日はラグビーの早明戦。大学ラグビーを観るのは34年ぶりだ。当時の早稲田の主将は清宮克幸さんだった。日ハム・清宮幸太郎選手のお父さんと書けば分かりやすいだろうか。 昨日の時点で既に帝京の3連覇は決まっている。なら…

消えた冬時間

JRAのメインレース発送時刻は、GⅠなど一部開催日を除いて、関西が15時35分、関東が15時45分で概ね固定化されている。それが11月になると東西の順番が逆になる。これは日の入り時刻が早まることへの対応。東の方が日没が早いせいだ。この運用は…

長距離の遺伝子

関東の競馬はいよいよ暮れの中山開催に移る。明日のメインは師走の名物重賞・ステイヤーズS。関東のベテラン横山典弘騎手は、このレースが1997年にGⅡに昇格以降12回騎乗して(6,2,1,3)。複勝率7割5分だから凄い。 俗に「長距離は騎手で買…