ミッドタウン八重洲

東京は今シーズンいちばんの冷え込み。思わずコートを引っ張り出した。11月も半ばなのだから寒くなるのは仕方ない。なにせ先週までが暑過ぎた。さらに夏日の那覇から戻ったばかりの身に、この寒さは堪える。昨日はポロシャツ一枚で過ごしてたというのに。

今日の行き先はミッドタウン八重洲。さすがに今日はバスケではないが、ここの地下にバスタ(バスターミナル)ならある。

東京駅八重洲口に昨年オープンしたばかりの大規模複合ビル。ビル最上部の39~45階には日本初進出の高級ホテル「ブルガリホテル」が、そして1~4階には中央区立城東小学校が移転開校したことで話題にもなった。高層ビル内の公立小学校は過去に例がないという。

「ミッドタウン」と聞いて「ああ、あの東風SとニューイヤーSを勝ったキャロットの馬ね」と言う方は、ちょっとばかりキャリアを積んだ競馬ファンであろう。1999年生まれのデインヒル牡馬。出口牧場などが中心となって運営されていたクラブ法人キャロットファーム」がノーザンファーム傘下となる前の、最後の世代である。この当時のキャロットのエースは外国産馬が中心だった。

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芝に限れば新馬から5連勝でオープンの東風Sまで一気に駆け上がっている。後続を大きく離して逃げる派手なレースぶりから「サイレンススズカの再来」と呼ばれ注目を集めたこともあった。しかし、その後はニューイヤーSを勝った程度で重賞タイトルには手が届かず終い。東風Sで記録した1400mの通過タイムは1分20秒1。全6勝をマークした得意の中山に芝1400mの重賞があればと悔やまれる。

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八重洲のミッドタウンに話を戻す。

地下のレストランに「芝蘭」の屋号を見つけた。神楽坂のお店には入ったことがある。本格的な四川料理がおいしくいただけるお店。こちらはその担担麺専門店らしい。

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「汁無し担担麺」を注文。しかし本来の担担麺には「汁」はない。彼の地では麺を担いで売り歩いたから「担担麺」。担ぎ歩く以上、汁がこぼれるようでは話にならない。それで、汁なしで食べられるよう、工夫された味付けがなされているのである。たっぷりの汁に麺が浸っているスタイルは、日本風にアレンジされたものだ。

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麺はストレート細麺。かんすいは使っていない。これも現地仕様だそうだ。この細さがタレとほどよく絡み、やわらかくモチモチした歯ごたえを生む。痺れや辛さよりも香りが引き立つラー油は、ほかで食べる担担麺とは一線を画すが、それでも食べ終えたあとは身体がホカホカと熱くなっていた。寒さはこれからが本番。汁の有無に関係なく、担担麺がますます美味しくなる季節でもある。

 

 

***** 2023/11/13 *****