いい肉の日

毎月29日は「ニクの日」だが、今日11月29日は年に一度の「いいニク」の日。それで神田小川町に最近オープンしたという肉そばのお店「豊はる」に足を運んでみた。

Toyoharu_20231128223301

「肉そば」の文字が躍る看板はまだ新しい。今年オープンしたばかりだそうだ。それも飯田橋の名店「豊しま」から独立した店主が切り盛りすると聞けば、巨大な豚バラ煮込みがどどーんと乗った名物「厚肉そば」を思い浮かべる方も多かろう。しかし、こちらでの人気メニューは意外にも「パイカ」だという。パイカとは豚のバラ軟骨のことだ。

こちらがパイカうどん。

Paika1

イカそのものの味わいよりも、軟骨部分の食感がなんとも官能的で印象に残る。ツユに溶け出した脂の旨味も残し難い。紅ショウガを添えたのは、脂っぽさを意識したのかもしれないが、そこまでくどいとは感じなかった。

Paika2

もちろん「豊しま」名物の肉そばも、しっかりと受け継いでいる。

Niku

なんと素晴らしいビジュアルであろうか。これぞ肉の日に食べるべき一杯。ツユに豚バラの煮汁をちょこっと加えて隠し味にしているあたりが泣かせる。パイカも美味いが、やはりこの肉を食わずして帰れない。かくしてまた太って帰ることになる。

ちなみにこちらでは11月限定でこんなメニューも出している。

Bara_20231129122201

こちらは牛のバラ肉をふんだんに使った「牛バラきしめん」。こちらの店では、うどん、そば、きしめんの3種類から麺を選ぶことができる。ただ、1回の来店で3杯食べるとおかしな客だと思われるから注意しよう。お腹だってキツい。ちなみに筆者はちゃんと朝・昼・晩の3回に分けて食べた。ありがたいことに、こちらは朝6時30分から営業してくれている。「朝から厚肉そば」という挑戦的な選択もアリだ。

それにしても、関西の方はメニュー表記がおかしいやろ!と突っ込まれるだろうか。「肉」と書かれたメニューはすべて豚肉を指し、牛肉を使ったメニューには逆に「肉」の文字がない。関西で「肉」と言えば例外なく牛肉を指す。関西名物「551」の「豚まん」を決して「肉まん」と呼んだりはしないし、関東では「肉玉」と呼ぶお好み焼きだって関西では「豚玉」だ。そんな関西生活に別れを告げてはや一か月。豚肉を食べて東京に戻って来たことを実感するとは思わなかった。

 

 

***** 2023/11/29 *****