始球式か、いずみ蕎麦か

昼間は神宮で東都大学野球を3試合。夜はZOZOマリンに移動してロッテ×西武を観戦。屋外球場での野球観戦が気持ち良い季節になってきた。

マリンでは試合前に藤田菜七子騎手が始球式を行ったらしい。「らしい」と書いたのは、私の球場到着がそれに間に合わなかったから。海浜幕張駅に到着したのは試合開始30分前だったが、歩いてスタジアムに向かう途中、「北海道そば・さくら」に立ち寄ってしまったのである。日高門別の名物店「いずみ食堂」の蕎麦を道外で味わうことができるとなれば、スルーするわけにもいかない。ずるずると蕎麦を啜っている間に菜七子騎手はボールを投じていた。

ちなみに菜七子騎手の投じた一球はボールではあったが、見事なノーバウンド投球であったようだ。そこは慣れたもの。だてに過去3回も始球式をこなしていない。通算4回目は現役ジョッキーでは最多ではなかろうか。武豊騎手でさえまだ3回だったと思う。ただし記憶が曖昧なので、間違っていたらごめんなさい。

2012年4月18日、武豊騎手が始球式を務めたオリックス×ソフトバンク戦は衝撃的だった。始球式を行う人はダグアウト脇の通路から姿を現すのが普通だが、この日はドーム内にGⅠのファンファーレが鳴り響き、外野のゲートが開くと、そこから金子真人オーナーの勝負服を纏い芦毛馬に跨った武豊騎手が登場したのである。満員のスタンドも、ゲートも、芝の上だって慣れたもののはずだが、武豊騎手は「不思議な感じだった」と振り返った。やはり「人工芝」となると勝手が違ったのかもしれない。

ダイヤモンドの手前で馬を降りて、勝負服の上からユニフォームを羽織った。背番号は212。2005年に武豊騎手自身が記録したJRAの年間最多勝利記録(※当時)の数字である。しかるのちに投じた一球は見事なストライク投球。スーパースターはやはり違う。

サイモンゼーレ(京王杯2歳S出走時)

今日のZOZOマリンのロッテ×西武の一戦は宝仙堂の協賛による「宝仙堂の凄十パワーナイター」と銘打って開催された。宝仙堂の社長・澤田昭紀氏は馬主としてもキャリアが長い。古くはホーセンホーライやホーセンルビーが、近年ではサイモントルナーレやサイモンゼーレといった馬たちが活躍している。藤田菜七子騎手もたまにサイモンの馬に乗っている。だが、それで勝ったことは、残念ながらまだない。

 

 

***** 2024/4/17 *****