2025-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ビッグママへ捧ぐ

羽田に向かう飛行機が出発するまでのわずかな時間を利用して、一頭の馬に会いに行ってみた。 ウインドインハーヘアですね。いつもは北海道に到着したらただちに挨拶に来ると決めているのに、今回は都合でその時間が無かった。なので離道の挨拶に代えさせてい…

牝馬のオールカマー

明日の産経賞オールカマーにレガレイラが出走する。出走馬12頭中、唯一のGⅠホース。中山のGⅠを2つも制しているにも関わらず、前日発売オッズは2番人気に留まった。1番人気は重賞未勝利の半兄ドゥラドーレス。GⅠ馬の看板をもってしても、前走大敗の印…

ハードラーの矜持

明日の阪神ジャンプSに出走するジューンヴェロシティは、一昨年のこのレースのチャンピオン。重賞5勝のうち4勝を東京コースでマークしている同馬とすれば、貴重な阪神コースでの勝利だった。同じ障害でも、馬によってコースごとに得意不得意が現れるのは…

二刀流金メダリストに乾杯

国立競技場に来ている。 大井競馬場と間違えたわけではない。もちろん目当ては世界陸上2025。こう見えて馬の競走だけでなく、人間の競走を観ることだってある。 メインカードは男女の400m決勝。男子は前回東京大会の高野進さん以来34年ぶりに日本…

GJ2歳シーズン始まる

JRAでは2歳牝馬限定の重賞や特別はまだ行われていないが、道営ではリリーカップ、フルールカップが既に行われ、明日はフローラルカップが予定されている。道営の2歳レースカレンダーはとにかく早い。 明日は園田でも2歳牝馬重賞が行われる。道営以外で…

それぞれのチャレンジ

先週のチャレンジカップは直線で内から突き抜けた2番人気のオールナットが重賞初制覇を飾った。馬込みで迎えた4コーナーでは前が完全に壁という絶望的状況。しかし、直線半ばで内にわずかな進路を見つけると、迷わずスペースに突っ込んで瞬く間に抜け出し…

セントライトから狙う盾

セントライト記念で注目すべき点のひとつに、春のクラシック以来の休み明けとなる実績馬たちの「夏の成長」が挙げられる。皐月賞馬ミュージアムマイルを筆頭に、ファイアンクランツとジーティーアダマン。春クラシックから直行したこの3頭が果たしてどんな…

孤独のホルモン

今宵は横浜スタジアムで DeNA × 巨人のナイトゲームに足を運ばなければならない。その前にウインズ横浜に立ち寄ってローズSを見届けた。筆者期待のセナスタイルはスタートひと息も、直線で馬群を縫うように伸びて3着確保。その闘争心と競馬センスはキャリ…

2000勝オーナーを偲ぶ

阪神競馬場に着くと、松本好雄オーナーの献花台と記帳台が設置されていた。いちオーナーの死去への対応としては異例と言って良い。しかし記帳に並ぶファンの数を見れば、阪神馬主協会と阪神競馬場の対応は間違っていなかったことを実感する。これほどファン…

飛び出し騎手に気を付けて

諸事情これありでJR琵琶湖線の栗東駅に降り立った。 栗東駅で降りたのは初めて。1991年に誕生した比較的新しい駅である。開業当初は田んぼの中に取り残されたような光景だったそうだ。今ではマンションやショッピングセンターに周囲を囲まれている。小…

関西競馬の起点

今週末のJRAは3日開催。札幌も終わり、本格的な秋競馬が始まる。土曜阪神の9レース・生田特別は1勝クラスの2400m。過去の勝ち馬にはポタジェやオウケンブルースリといったGⅠホースが名を連ねる。一昨年の優勝馬バロッサヴァレー。新馬勝ちのあと…

【魅惑のカレー麺②】カレー蕎麦

銀座や日本橋に店舗を構える「よもだそば」は、こだわりの生そばと東北牧場の野菜を使った天ぷらが自慢の立ち食い蕎麦店。なのに、なぜか蕎麦よりもカレーライスの方が人気だったりする。メディアで紹介されるのもカレーライスばかり。ならばカレー蕎麦は相…

消えたチャレンジ

14年間の歳月を経てチャレンジカップが再び9月に帰ってきた。 それで思い出したことがある。14年前、秋競馬の開幕に心を躍らせて購入した「週刊競馬ブック」の表紙に「朝日チャレンジC」の文字がない。それに気付いた私は、重大インシデントを発見して…

ビールいかがですか~

秋競馬がスタートしたばかりの中山開催で、とある試みが行われていた。 売り子さんによる生ビールの販売。生ビールのタンクを背負った売り子さんが、「ビールいかがですか~!」の掛け声とともにスタンドを売り歩いている。野球場ではお馴染みの光景だが競馬…

連闘いまむかし

今年の札幌開催も千秋楽。中山・阪神では来週まで3歳馬未勝利戦が行われるが、札幌滞在馬にしてみれば、実質的にはラストチャンスに違いない。勢い連闘馬の数も増える。昨日今日の札幌で3歳未勝利戦は6鞍が行われた。そこに出走した86頭のうち25頭が…

秋風蕭条

秋の中山初日の白井特別は7頭立てに留まった。2勝クラスの芝2000m戦ならばもう少し揃っても良さそうなものだが、トライアルが始まるこの時季、3歳馬の参戦は期待しづらい。だから頭数が減る。2000年以降、ダートで行われた一度を除いた白井特別…

人気馬たちのセントウルS

筆者はコロナ禍の3年間を大阪で暮らしたが、その間のセントウルSは3回とも現地観戦だった。阪神ならまだしも、2021年と22年は中京開催である。わざわざ新幹線に乗って出掛けていたということは、よほど秋競馬の開幕が待ち遠しかったのであろう。関…

夏と秋のはざまに

夏競馬が終わりを告げ、関東の競馬が中山に帰ってくる。かと思えば、今週は札幌もまだ行われるらしい。札幌が伸びたのではない。中山と阪神が今年から例年より1週早く始まることになった。そもそも中山の開幕を告げるのは、サマーマイルシリーズ京成杯オー…

6歳の新星

9月に入ってもなお猛暑日を記録し続ける大井競馬場の空が、怪しげに染まり始めた。今年32回目を迎えるくアフター5スターが、まもなく行われる。 アフター5スター賞は1800mの古馬重賞として1994年に創設されたが、10年も経たぬ2003年に1…

横山デー

おとといの札幌は北海道マラソン一色に染まったマラソンデーだったが、こと競馬場内に限れば「横山デー」だった。なにせ2Rと3Rを除いた全てのレースで「横山騎手」が馬券に絡んだのだから、そう呼んだところで決して誇張ではあるまい。 2025年8月31日 札…

白毛のアイドル

ノーザンホースパークを訪れたら、先日競走馬登録を抹消されたばかりのハヤヤッコが入厩していた。目黒記念の競走中止から3か月。命に関わるような大怪我ではなかったことは、不幸中の幸いであろう。神々しいばかりの白毛の輝きは、競馬場で見たときの姿と…