2024-12-01から1ヶ月間の記事一覧

大トリを飾るのは

南関東の多くの競馬ガチ勢にとって、一年のトリを飾るのは有馬記念でなければ、ホープフルSでもなく、さりとて東京大賞典でもない。そう、それは東京2歳優駿牝馬。今年は7番人気のプラウドフレールが直線でポッカリ空いた最内を突いて抜け出すと、圧倒的…

齢またぎ

江戸時代、大晦日は一年の最後を締めくくるとともに、最大の収支決算日であった―――。 NHKの番組「チコちゃんに叱られる」でも紹介されたウンチクだから、この風習を知る人も多いかもしれない。ツケで買い物をすることが多かった当時、年末は借金取りと激…

世界の東京大賞典へ

「こんな混んでる大井は久しぶりだ」 パドックを幾重にも取り囲んだファンの人垣を見て、馬主関係者がポツリと漏らした。スタンド内部はあまりの人に身動きできず、馬券発売窓口、トイレ、売店はことごとく長蛇の列。加えてネットが繋がらず電子マネーは使用…

悲願

「GⅠ」のホープフルSをナマで観るのは初めてだ。 ホープフルSは唯一平日に行われることのあるGⅠでもある。仕事納めで忙しいことに加え、コロナと大阪暮らしが重なって今日までなんとなく観る機会に恵まれないでいた。 これでJRAのGⅠは完全制覇。とは…

ベテルギウスの運命

12月に入ってから「ベテルギウス」がトレンドワードにランクインしたことがあった。 ベテルギウスSが行われるのは12月28日の京都である。まだ半月以上先の、重賞でもないレースが話題になるとは、ひょっとしたらウシュバテソーロあたりが出走表明でも…

2歳馬の日

昼間は陽射しのぬくもりが感じられるポカポカ陽気だったが、陽が落ちればさすがに寒い。今日の大井は全10鞍。うち半数の5鞍までが2歳戦という珍しい番組構成になっている。 新馬は2鞍。3レースは8頭が1600mでデビューした。勝ったリコーテリアは…

ホープフルなレース

有馬記念当日の名物レースだったホープフルSが重賞に昇格したのは10年前のこと。いきなりのGⅡ格付けに驚いた覚えがある。過去の勝ち馬にウイニングチケットやエアシャカールがいるとはいえ、この前の年の勝ち馬がエアアンセムで、前々年がサトノネプチュ…

病床のメリークリスマス

隔離生活4日目。まさか一日中部屋に閉じ籠ったままのクリスマスイヴを過ごすことになるとは思わなかった。シャンパンではなくOS1で乾杯。メリークリスマス! クリスマスの予定があったわけではない。今日でいえば、浦和のゴールドカップに行けたらいいな…

放馬から栄光

有馬記念の興奮覚めやらぬ中ではあるが、南関東でも2024年を締めくくるレースが目白押し。明日の浦和では古馬短距離路線を締め括るゴールドカップが行われる。3連覇がかかるスマイルウィは、昨年のこのレースで単勝配当130円を記録した。ゴールドC…

よもやの取消

よもやの取消である。 異変は金曜日に突然訪れた。よりによってこのタイミングとは神様もひどいことをなさる。有馬記念は諦めるほかあるまい。プラチナ化していた席も奇跡的に確保していたというのに。それでシクシク泣きながら昨日、近所の内科クリニックを…

原点

今日は二十四節季の「冬至」。そして明日は中山で冬至特別が行われる。皆さん、ゆず湯には入られましたか? 古来より冬至の日はことさら重要視されてきた。なぜかと言えば冬至が太陽の観測に一番適していたから。冬至を特定するには、物の影が一番長くなる日…

障害の不思議

今年のJRA開催もあと3日間を残すのみ。ドウデュース有馬回避の報に狼狽える暇もなく、明日は中山大障害が行われる。イロゴトシの離脱は残念だとしても、連覇を目指すマイネルグロンに一昨年の覇者ニシノデイジー。さらに中山グランドジャンプでイロゴト…

【訃報】オースミコスモ

2003年の関屋記念など重賞3勝を挙げたオースミコスモが亡くなった。25歳。3年前に繁殖生活にも別れを告げて、功労馬として浦河の養老牧場で余生を過ごしていたが、おとといの夜になって自力起立できなくなったという。 写真は2002年のスイートピ…

血は繋がるか

先週の話題になってしまって恐縮だが、フリオーソの種牡馬引退が発表された。ダートグレード8勝。うちJpnⅠを6勝。NAR年度代表馬に4度輝いたレジェンドである。それゆえにブライアンズタイムのサイアーラインを守る最後の砦としても期待されたが、現…

しめくくり

昨日から始まった船橋競馬は2024年納めの開催。しかしなぜか重賞が組まれていない。ただでさえ財布の紐が緩みがちな年の瀬。どの競馬場もビッグレースを集中して行うことで売り上げアップにつなげているのに、それをしないのはもったいない。川崎の全日…

餅つき競馬

先週の中山は日差しは暖かではあったものの、とにかく風が冷たかった。屋外席は午後になるとスタンドの日影になり、5分と座っていられない。レースの合間は温かいものでも食べながら、建物内に引きこもっているに限る。「三幸」の「田舎しるこ」は、ほどよ…

3年おきの戴冠

ドウデュースのラストランを一週間後に控えた朝日杯である。3年前のこのレースを思い起こした向きも少なくあるまい。もちろん私もその一人。武豊騎手とドウデュースの物語はここから始まった。 3番人気のドウデュースと武豊騎手は好発を決めるとスッと控え…

特別な特別戦

暮れの中山は9日間開催だから、今日はちょうど折り返し。まもなく始まる9レース・ひいらぎ賞は、メインレースのGⅢターコイズSより、ある意味で注目を集めている。 ひいらぎ賞は2歳1勝クラスの特別戦。明日の朝日杯を除外された馬たちの救済的な位置付…

三代目の苦悩

いずれ買い替えなきゃならないなと思いつつ、ついつい先延ばしにしてしまうものってありますよね。そんな品物のひとつがコチラ。 サイアーラインポスターですな。静内軽種馬生産振興会青年部の手によるこのポスターは2~3年おきにリニューアルされるのだが…

ディセンバーSの思惑

今週日曜の中山メインはディセンバーS。芝1800mのオープン特別というありきたりの条件の割には関東では比較的メジャーな地位を保っている。薄暗い雨空の下で行われた1992年は、のちに香港国際カップを勝つことになるフジヤマケンザンが逃げ切った…

明瞭簡潔なればこそ

今週末に行われるGⅠ「朝日杯フューチュリティステークス」は改名から24回目を迎えるが、未だに馴染めぬというファンも少なくはない。「フューチュリティ」という言葉への馴染みが薄い上、我々日本人の口蓋では「フューチュリティ」という単語は発音しづら…

朝日と読売の2歳王者

今週末に行われる朝日杯フューチュリティステークスは、数えて第76回目。戦後に制定されたJRA重賞の中では3番目に古い。 第1回は1949年の暮れに行われた。今はなき中山芝1100m戦。レースは1番人気アヅマホマレが1分7秒3のタイムで優勝し…

名古屋メシの不思議

おとといの中京競馬場の話。父親たるもの、中京が初めてだという娘の前では良いところを見せたい。しかし馬券成績でそれをやろうとすると悲惨な目に遭うのは知れ切っているから、自然と食い道楽に走ることになる。名古屋はご当地メシのメッカ。舞台は申し分…

みやげ問題の根は深い

お土産を選ぶのが苦手だ。 旅に出るたびに心の底からそう思う。なぜかその旅ばかりが続く最近はなおさら。帰途の駅で、空港の売店で、あれこれ悩んだ挙句なぜか的外れな一品を選んでしまう。つまりセンスがない。あとになって「ああ、やっぱりあっちのにして…

中京重賞コンプリート

中京競馬場に行くという娘に同行して名古屋までやってきた。娘は競馬関係の仕事に就いてはいるものの、中京は初めて。名古屋駅から中京競馬場への乗り換えの難しさは知る人ぞ知る。 エヒト 浜中俊 ―――いや、親バカの誹りを受けるのは心外だから正直に告白す…

12月に走るのは

JCが終わってからも暖かい陽気が続いたおかげで、12月に入っていることすら忘れていた。カレンダーが残り一枚になれば歳の瀬感もいや増す。いやあ、今年もあっと言う間でしたなぁ。先日は年末恒例の流行語大賞が発表。「初老ジャパン」は残念ながら大賞…

愛宕山階段登りに挑む

虎ノ門ヒルズ近くの讃岐うどん店「翔平」でうどんを食べてからの続き。せっかくここまで来たのだからと愛宕神社に立ち寄ってみた。 愛宕神社のある愛宕山は港区随一の山。標高25.7mを示す三角点もちゃんと存在する。国土地理院発行の地形図でも「山」と…

フィーバーは続くよどこまでも

朝から虎ノ門ヒルズで没入型音楽ミュージアム「MUUUSE(ミューズ)」を鑑賞。終わって近所をぶらぶら歩いた。この辺もずいぶん様変わりしたが、「平九郎手折りの梅」で有名な愛宕神社とNHK放送博物館は変らない。そうこうするうちに見知らぬうどん屋を発…

始まりの地

中東シリアに緊張が走っている。 長らくアサド政権の支配下にあった要衝地アレッポが反政府勢力の手に落ちた。2011年に内戦が始まってから、現政権側がアレッポの支配権を失うのは初めてのこと。これを受け、アサド政権を支援するロシアがアレッポを空爆…

ボラボラの味

酒席三昧の日々は12月に入っても変わらない。むしろ忘年会シーズンに突入して週7で飲むようになった。これだけ続けば身体にも堪える。二日酔いの胃袋をさすりながら、昼は昼でカレー三昧の日々。カレーライスやカレーうどんも飽きたので、最近はカレース…