続くセンター試験

昨日今日と巷では「大学入学共通テスト」が行われた。まさかこんなブログを読むような受験生などいないだろうが、とりあえず受験生の皆さんお疲れ様でした。私がかつての「共通一次試験」を受験したのは40年近く昔の話。試験そのものよりも、せっかくの土日が潰れてしまうことをボヤいた覚えがある。

それにしても「大学入学共通テスト」の呼び名には馴染めない。さすがに「共通一次」はないにせよ、いまだ「センター試験」と呼ぶ向きは多いようだ。かと言ってこのエントリのタイトルが「センター試験」であるのは決して誤記ではない。実は先週から今週にかけて、とある場所で「センター試験」が行われているのである。

それは地方競馬全国協会地方競馬教養センター」の騎手課程選抜試験。競馬業界で「センター試験」といえば普通こちらを指す―――かどうかは分からないが、受験者の中には知っている子もいるので、個人的にはこちらの試験の方が気になって仕方ない。

受験資格としては、中学校を卒業または卒業見込みで今年の4月1日時点で20歳以下であることが前提だが、やはり厳しいのが体重制限。15歳では44キロ以下が求められる。以後半年ずつ年齢を刻みながら体重制限も0.5キロずつ緩和されてゆくわけだが、それでも20歳で47キロ以下でなければならない。

くぅ~、厳しいですね。加えて視力は裸眼で0.6以上が必須。よしんば私が年齢をごまかすことに成功して受験会場にたどり着いたとしても、私のようなデブのメガネではその場で帰らされるに違いない。

主たる試験項目は運動能力検査。閉眼片足立ち、サイドステップ、シャトルラン、ジャンプステップテスト、垂直跳び、上体起こし、懸垂、1500m走、握力、背筋力、上体そらし、長座体体前屈。以上の12種目。学校のスポーツテストに近い。さらに面接による適性審査が課せられる。JRA競馬学校のような学科試験はないとされているが、入所後の学科履修の参考とするための学力測定はある。特筆すべきはそれらのメニューが、2泊3日の合宿の中で行われること。土日が潰れて文句言うようなヤツは、既に脱落であろう。

選抜基準の詳細は知らない。かつて高知で活躍した別府真衣さんなどは、懸垂が2回しかできなかったが、それでも合格したという。学力測定の結果にしても、実際には参考にされているのかもしれない。

いや、それよりも2泊3日の合宿という試験スタイルそのものがミソではないか。

センター入所後は、厳しい生活が待っている。一日のスケジュールは分刻み。むろん食事制限もある。外出だってままならない。現代の若者にとっては、肉体的、精神的にかなりきつい2年間を過ごすことになる。果たしてそれを乗り越えることができるかどうか―――。そんなことを踏まえながら、大人たちが合宿生活を送る受験生たちを見つめていたとしても不思議ではない。

必要なことは「何が何でも騎手になる」という気持ちの強さを持ち続けること。受験対策があるとすれば、それ以外あるまい。私が気にする子の首尾はどうだったのだろうか。結果は来月上旬に明らかになる。

 

***** 2024/1/14 ******