どっこい頑張るネオユニ産駒

立春東京新聞杯は中団の内ラチ沿いを追走したサクラトゥジュールが、直線に向くと内からスルスルと進出。逃げ粘るウインカーネリアンを差し切って重賞初制覇を果たした。7歳馬による東京新聞杯優勝はダイワカーリアン以来24年ぶり。しかし7歳馬同士のワンツーとなると過去73回の歴史上例がない。サクラトゥジュールはキャリア24戦目、ウインカーネリアンも25戦目。かつてと異なりレースを絞って使われる現代は、7歳馬とはいえ消耗は少ない。

ところでサクラトゥジュールの今日のレースぶりは過去に観た覚えがある。昨年5月のメイS。ダグラス・レーン騎手の手綱で好位のインで折り合うと、直線に向いて内ラチ沿いからスルスルと進出。軽快に逃げる横山典弘騎手のマテンロウスカイの外から馬体を併せて、追い比べをクビ差制したあのレースだ。あのときも1枠白帽で外国人ジョッキーの手綱。2桁着順に敗れた直後で7番人気だったことまで同じ。このあたりは忘れないでおきたい。

2023年 メイS サクラトゥジュール(D・レーン)

ネオユニヴァース産駒が重賞を勝つのは2021年レパードSのメイショウムラクモ以来。東京競馬場の重賞に限ればフォーエバーモアのクイーンC以来だから10年ぶりということになる。初年度産駒からアンライバルドロジユニヴァースで父子クラシック制覇を果たし、翌年にはヴィクトワールピサを送った21年前のダービー馬も、最近はその産駒を目にする機会もめっきり減った。現時点でJRAには11頭しか登録がない。

ストクロップは2021年生まれの現3歳。しかし、そのうち2頭が勝ち上がっていることは強調しておきたい。未勝利戦で好走を続けている産駒もいる。今日のサクラトゥジュールの勝利は、彼らの活躍を後押しする一助となるに違いない。

2003年 日本ダービー ネオユニヴァース(M・デムーロ

今日の東京新聞杯でサクラトゥジュールの手綱を取ったレイチェル・キング騎手は先週の川田将雅騎手に続く土日の東京メインジャックを果たした。なかなかできることではない。来週は共同通信杯でディマイザキッドに、さらにその翌週のフェブラリーSにもアルファマムで参戦だという。短期免許期限の3月5日まで彼女の手綱からは目が離せそうもない。

 

***** 2024/2/4 *****