首位陥落

昨日の中山5レースはアンゴラブラック、6レースはクーアフュルストが勝ち上がり。キズナ産駒の連勝だった。

アンゴラブラック 津村明秀

クーアフュルスト 横山武史

阪神でもキズナ産駒の勢いは止まらない。三木ホースランドJSのオールザワールドとアザレア賞のインザモーメントで特別を連勝。最後に中山のダービー卿チャレンジトロフィーをパラレルヴィジョンが制してキズナ産駒は5勝の固め打ちで締め括った。JRA種牡馬ランキングの首位はダテではない。

種牡馬の実力は初年度産駒と5世代目以降に現れる。つまり初年度産駒が2歳デビューから活躍することでその翌年、すなわち初年度から数えて5世代目に良質牝馬が集まるという仕組み。キズナの場合は世代最初の重賞である函館2歳Sをビアンフェが勝ったことで一気に評価を上げた。その翌年に種付けされたのが今年の3歳世代である。この世代からジャスティンミラノ、クイーンズウォーク、シックスペンスと重賞ウイナーが既に3頭。先週はプリンセスアリーが浦和の桜花賞も勝った。さらに重賞未勝利ながらサンライズジパングという大物候補も控えている。

一方でソングラインという絶対女王が引退した今年は古馬の層が薄い。それでも3歳の層の厚さでコツコツ稼いでリーディングトップを守ってきたが、今日の大阪杯をべラジオオペラが勝ったことで、実にあっさりとロードカナロアに逆転されてしまった。ちなみに大阪杯キズナ産駒はゼロ。これは切ない。

古馬の主力になるのはディープボンドとハギノアレグリアスあたりか。レモンポップとブレイディヴェーグを擁するロードカナロアに比べればどうしても見劣りする。

リーディングを云々するのはまだ早いが、3歳クラシックからディープインパクト産駒が消えた今年は、種牡馬界に地殻変動が起きてもおかしくない。まもなく各クラブの1歳馬募集も始まる。種牡馬成績の動向には敏感でいたい。

 

***** 2024/3/31 *****