今週のエプソムカップは今年で41回目を迎える。施行時期は多少動くことがありながらも、おおむね英国エプソム競馬場で行われるダービーと同時期に行われてきた。だから当然梅雨の影響を受けやすい。実際、昨年は稍重、おととしは重、1年挟んで4年前は不良馬場で行われた。
1999&00年連覇のアメリカンボスも、03年&04年で連覇を果たしたマイネルアムンゼンも、どちらも道悪を苦にしない。07年の優勝馬エイシンデピュティは、その1年後に重馬場で行われた宝塚記念を制しているし、15年の勝ち馬エイシンヒカリものちに極悪馬場のイスパーン賞を圧勝した。エプソムカップでは切れる脚よりもパワータイプの馬を見出したい。
ならば欧州血統の馬がよかろう―――。そう思って今年の出走予定馬の血統を眺めてみれば、登録のある19頭全馬がサンデーサイレンスの孫か曾孫ではないか。1頭だけ玄孫が含まれるが、いわゆるサンデーの4×4なので、血量は曾孫と変わらない。ワークフォースやダンシングブレーヴのうようなエプソム競馬場に縁のある名前もなし。エプソムという英国における競馬の聖域の名前を戴いていながら、そこに集う馬はバリバリの米国血統ばかりだ。
ところでこちらの写真をご覧いただきたい。

2015年エプソムカップのゴール前写真。逃げ切ったエイシンヒカリもクビ差に詰め寄った2着サトノアラジンも、レース前は重賞タイトルのない一介のオープン馬に過ぎなかった。それがこのエプソムカップでの好走をきっかけにGⅠホースにまで上り詰めることになる。そしてこの2頭にはもうひとつ共通点がある。それはどちらもディープインパクト産駒で母の父はストームキャットという点だ。
米国の大種牡馬ストームキャットを父に持つ名馬といえば、GⅠ6勝のジャイアンツコーズウェイを筆頭に、タバスコキャット、キャットシーフ、ネブラスカトルネード、ヘネシーと、とてもここに書き切れるものではないが、日本で走った産駒としてはGⅠ2着9回の記録を持つシーキングザダイヤが目立つ程度。正直日本ではあまり成功しなかったと言っていい。
だが母の父となってその血が日本で突然開花した。特にディープインパクトとの配合では、前出のエイシンヒカリのみならず、リアルスティール、ダノンキングリーと活躍馬が続出。しかもなぜか1800mに滅法強い。

今年のエプソムCに出走するレーベンスティールは、そのリアルスティールを父に持つ。1800m適性の遺伝力は未知数だが、レーベンスティール自身1800mで(2,2,1,0)の成績。しかも東京に限れば5馬身差圧勝とソールオリエンスのクビ差2着なら悪くはあるまい。雨馬場は得意ではなさそうだが、今年の梅雨入りは遅れている。今年のエプソムCは良馬場だ。
***** 2024/6/4 *****