兵庫3歳三冠クライマックス

園田オータムトロフィーはもともと楠賞へのステップ的な立ち位置だったのが、全国的な3歳ダート競走の見直しに伴い、今年から兵庫3歳三冠シリーズ最後の一冠に組み入れられた。賞金は700万円から1000万円に増額。格付けも「重賞Ⅱ」から「重賞Ⅰ」に上げられ、一躍秋の注目レースである。

だからわざわざ観に来た―――というわけではない。たまたま大阪に来て、たまたま時間が空いて、たまたま園田に来たらやっていた。そしたら菊水賞馬オーシンロクゼロと兵庫優駿馬マルカイグアスがともに出走しているではないか。一冠目、二冠目の優勝馬が三冠目で雌雄を決する構図はシンプルに盛り上がる。JDCではその構図が実現せず、来週の菊花賞でも実現しないのならば、ここで楽しむことにしよう。

1番人気に押されたのはマルカイグアスの方。昨年の2歳チャンピオンであり、兵庫優駿を勝って今年の兵庫3歳の頂点にも立った。そういう意味では、昨年のスマイルミーシャにも似る。スマイルミーシャはこの園田オータムトロフィーも圧勝した。果たして今年はどうか。

もう一頭のクラシックホース・オーシンロクゼロはマルカイグアス不在の菊水賞を8馬身差圧勝。兵庫優駿ではマルカイグアスに完敗だったが、その前の西日本クラシックでは逆に3馬身差先着を果たしている。能力は二冠馬の称号を受けるのに申し分ないと思わるれるが3番人気に留まっている。

オーシンロクゼロ 廣瀬航

伏兵陣も多士済々。中でも6戦無敗で迎えた兵庫優駿で1番人気に押されたウインディーパレスは注目だ。今日もオーシンロクゼロを抑えて2番人気に押されている。兵庫優駿は5着に終わったが、初めての強豪相手を思えば仕方あるまい。しかも今回は兵庫に復帰したばかりの小牧太騎手に手綱が替わる。園田オータムトロフィーは創設7年目。小牧騎手が勝ったことは、もちろんない。

レースは4番人気クラウドノイズの逃げ。スタートを決めたオーシンロクゼロとウインディーパレスが2、3番手で追い掛ける。マルカイグアスは中団で動かない。

向こう正面に入ってもクラウドノイズの逃げ脚は軽快だ。なにせ3歳秋のこの時点で7勝はダテではない。そのとき馬群の外からマルカイグアスが一気に仕掛け上がった。その勢いに怯んだかのようにオーシンクゼロとウインディーパレスはズルズルと後退。必死に抵抗するクラウドノイズだが、この勢いに抗えるほどの力は残っていまい。結果、マクリ切ったマルカイグアスが後続に4馬身差をつける完勝。兵庫優駿との二冠を達成した。

2024年 園田オータムT マルカイグアス 鴨宮祥行

マクフィ、母の父ディープスカイと聞けば地味な血統にも見えるが、4代母がハッピートレイルズということは、今週末の秋華賞で人気を集めるオークス馬チェルヴィニアの近親ということになる。同じく「二冠」を目指すチェルヴィニアにとっても追い風となる勝利であろう。フラっとやってきた園田で良いものを観ることができた。

 

 

***** 2024/10/10 *****