3日連続で来年のJRA番組改編の話。
JRAの番組改編発表で宝塚記念の施行日が2週間繰り上げられ、安田記念の翌週に行われることが発表された。これにより天皇賞・春からGⅠレースは7週連続で行われることとなる。
もともと春の関西には桜花賞と天皇賞・春しか大レースがなかったことから、「有馬記念の関西版」として1960年に宝塚記念が創設された。いわばテコ入れ。ゆえに当初から日程的な問題を抱えており、現在と同じ6月末~7月で始まったものの、有力古馬が集まりにくいということから1968年にダービーの2週後に前倒しされた経緯がある。

ところが1996年になると再び7月上旬へ戻された。その後2000年からは現行の6月最終週で落ち着いている。ところが今回の改編で再度ダービーの翌々週に移されるらしい。行ったり来たり。これだけ日程がぐるぐる変わるGⅠも珍しい。それだけこのレースが難しい立場に置かれていることの裏返しであろう。

1996年の7月移設の目的は、有力3歳馬の参戦を促すためとされた。いわゆる日本版キングジョージ構想である。本場英国のキングジョージはダービー馬と一線級古馬の初対決の舞台となることが多いが、日本ではウオッカの挑戦を最後に実現していない。有力馬ほど間隔を空けて使う傾向が顕著になる現代において、いくらダービー馬と言えども、わずか1か月程度の間隔で古馬と対決する選択は難しかろう。なにせ2年連続でダービー馬が菊花賞に直行する時代である。

今回の改編の理由をJRAは暑熱対策と頭数確保の一環としているが、過去の宝塚記念について、6月上旬に行われたケースと6月下旬から7月上旬に行われたケースで最高気温と出走頭数を調べてみるとこうなる。
1984~1995年 平均26.0度 平均13.3頭 6月上旬開催
1996~2024年 平均27.3度 平均14.2頭 6月下旬~7月上旬開催
ちなみに宝塚記念当日が真夏日になったケースは前者が1回で後者は4回。グラスワンダー、メイショウドトウ、ドリームジャーニー、そしてアーネストリーが勝った宝塚記念は真夏日だった。こうした数字を見る限り、暑熱対策については一定の効果が期待できそうだが、頭数はむしろ減る可能性がある。果たしてJRAの思惑通りコトは進むだろうか。

3歳と古馬との対決という観点では札幌記念がそのポジションを確立しつつある。ファン投票が意味を成さず、3歳対古馬という構図にもならない宝塚記念は、今後も日程の海を彷徨い続ける運命にあるのだろうか。東京に住む筆者にとって、もっとも遠征回数の多い関西GⅠだけに、その行く末が気になって仕方ないのである。
***** 2024/10/9 *****