ホクトベガメモリアル

昨日の帝王賞を観ながら、なぜか来週行われるスパーキングレディカップを思い浮かべていた。狙いを定めたのはディクテオン。7番人気ながら4着と好走した彼は、2013年のスパーキングレディCの覇者メーディアの息子なのである。

2013年 スパーキングLC メーデイア 浜中俊

この年は、出走14頭の半数にあたる7頭が社台グループ生産馬によって占められていた。「社内運動会ならぬ社台運動会だなあ」と、面白くもなんともないフレーズが、どこかから聞こえてきた覚えがある。

実際のレースは1番人気メーデイアの完勝だった。追分ファームの生産馬で社台レースホースの所属馬。不安材料といえば、初経験となるナイター競馬への対応くらいしか思い浮かばなかったということは、逆に言えば不安らしい不安は無かったということか。交流重賞では「JRAと地方の交流」という構図を描きがちだが、その実は「社台と非社台の交流」の交流だったりする。

そうはいっても、その2年前はそこまでの露骨なことにはなっていなかった。2011年のスパーキングレディCは、このレース3連覇を狙う女王ラヴェリータに、ユニコーンSを勝ったばかりの3歳馬アイアムアクトレスが挑む構図。アイアムアクトレスは出走メンバー唯一の社台グループ生産馬ではあったが、それよりもダートの新旧女王対決という見立ての方が強かった。

先手を取ったのは女王ラヴェリータ。アイアムアクトレスも向こう正面から早めのスパートでラヴェリータを捕まえに行くが、その差は縮まるどころかむしろ開くばかり。結局、後続に6馬身の差をつける圧勝で、見事ラヴェリータがこのレース3連覇を果たした。牝馬ながら58キロを背負っていたことを思えば、レース史に残る圧勝と言って良かろう。

2011年 スパーキングLC ラヴェリータ 武豊

昨日の帝王賞で3番人気に推されたラムジェットは、そのラヴェリータの孫にあたる。レースは6着に敗れたが、それで昨年の東京ダービー圧勝の評価が揺らぐことはない。一昨年の浦和記念などダートグレード3勝のディクテオンも然り。スパーキングレディCの優勝馬からダートグレード優勝馬が出ている事実は忘れないでおきたい。スパーキングレディCの副題となっているホクトベガも浮かばれよう。初めてのダートに挑んだホクトベガが、後続に3秒以上もの大差をつけた伝説の勝利から、この夏で30年になる。

 

***** 2025/7/3 *****