昨日は菊花賞を見届けるや、淀駅から電車に揺られて南森町へと移動。昨年まで私が住んでいた大阪天満宮界隈を久しぶりに歩いた。

久しぶりに訪れたいうどん店がある。讃岐うどんのお店「今雪」。かつては週2のペースで通っていた。しかし昼間のみ。なぜか。夜はお酒も出すこのお店は、その人気から瞬く間に満席になってしまう。ならば土日に行くしかないわけだが、土日は競馬で仁川に行く。仁川に行けば駅前の「フランケル」でうどんを食べぬわけにはいかない。さすがの私も昼も夜もうどんというのは堪える。しかも私がこの地に暮らした3年間は京都開催がなかった。結果、夜の「今雪」を訪問する機会を逸してしまったのである。

店内に入るといりこの香りがぷうんと鼻をくすぐった。1年前と変わらない。大阪では「讃岐うどん」と銘打ちながら関西風にアレンジされた一杯を出すお店が多い中、こちらは純粋な讃岐スタイルを貫いている。いりこダシもそのスタイルの現れであろう。カウンター席に座ると向こうの壁一面に書かれたサインが目に飛び込んでくる。有名人の常連も多い。

かけうどんと鶏天と生ビールを注文。この店で初めて飲むビールの美味いこと。鶏天をアテにちびちびとビールを飲み、うどんの茹で上がりを待つ。

以前と変わらぬコシ、変わらぬ弾力、そして変わらぬモチモチ感。何より素晴らしいのはそのバランスだ。コシがあり過ぎてもいけないし、モチモチしてれば良いというものでもない。その麺を受け止めるダシは伊吹島いりこをたっぷり使った香り高いダシ。その旨味だけでアテになりそうだ。ビールのお代わりを注文しよう。
壁の片隅には北村友一騎手のサインがある。彼はかつて私が大阪に居を移したその日の有馬記念を勝った。しかしその後しばらくしてレース中の落馬で負傷。1年あまりの休養を強いられた。3年間も大阪に住みながら、彼に対する印象が意外なほど薄いのはそのせいであろう。

それを思うと、昨日の京都で彼が菊花賞に乗る彼の姿には感慨深いものがある。あの椎体骨折という悪夢のような落馬以来、彼が菊花賞に跨るのは4年ぶりのこと。16番人気だから着順は問うまい。まずは人馬の無事を願おう。ずいぶん遅くなってしまったが、彼の復活を祝して3杯目のビールで乾杯。気持ち良くなって店を出て、歩いているうちにハッと気付いた。ホテルではなく、昨年まで住んでいたマンションに向かって歩いていたのである。習慣というのは恐ろしい。期せずして私も1年間のブランクを克服してしまった。
***** 2024/10/21 *****