令和初の中山で

12月も下旬に入ったというのに今日の船橋市の最高気温は22.4度。千葉県内では夏日を記録した箇所もあったらしい。そんな陽気に誘われたわけではないが、久しぶりに中山競馬場を訪れてみた。2018年12月以来だから、なんと5年ぶり。つまり令和になって初というころになる。

調べてみると、前回は競馬学校を訪問するついでに、朝にチラッと立ち寄っただけだった。重賞レース観戦となると同年9月のオールカマーまで遡る。その勝ち馬レイデオロも、2着アルアインも、既に産駒がデビューしている種牡馬ではないか。競馬場の施設や装飾が以前と変わっていることにいちいち驚いてもいられない。競馬に5年の月日は長すぎるのである。

それでも驚いたことがある。土曜のハンデGⅢだというのに、スタンドのこの人だかりはどうしたことか。まるでGⅠ当日の光景ではないか。

Nakayama1

理由はすぐに分かった。これである。

Nakayama2

ちなみに私の目的はこれではない。来年のJRAカレンダーを買う。それだけ。なのにイクイノックス・グッズを買い求める客で、ターフィーショップもワゴン販売も長蛇の列ができている。一瞬諦めかけたが、今日が年内最後の中山チャンスだからわざわざやってきたのである。並ぶしかあるまい。ターコイズSを観たらさっさと帰ろう。

そのターコイズSは1番人気フィアスプライドが好発からインの4番手をキープ。そのまま直線でビュっと抜け出すと、そのリードを保ったまま1着ゴールを果たした。鞍上はクリストフ・ルメール奇手。イクイノックスの引退式当日の重賞を勝つなんて出来過ぎの感があるが、それをサラリとやってのけるのがスーパースターたるゆえんであろう。


2着には逃げた8番人気フィールシンパシーが粘り込んだ。手綱を取ったのはデビュー3年目の横山琉人騎手。今日の8レースで行われたヤングジョッキーズシリーズ・ファイナルラウンド第2戦を勝ってシリーズ優勝を果たした勢いそのままに好騎乗を見せた。6度目の重賞騎乗で連対は初めてだという。

私が5年前に中山経由で訪問した競馬学校に、当時1年生の彼がいた。顔も合わせている……はずなのだが、ぜんぜん思い出せない。覚えているのはみんな子供だったことだけ。それが今や重賞レースでデムーロ武豊を尻目にルメールに迫る騎乗を見せている。やはり競馬に5年という月日はつくづく大きい。

 

 

***** 2023/12/16 *****