オオエライジン以来の

黒潮皐月賞黒潮ダービー、黒潮菊花賞黒潮スプリンターズカップ黒潮マイルチャンピオンシップ。「黒潮」と聞けば高知県のイメージが強い。県内には黒潮町や土佐黒潮牧場なんてのもある。実際、2004年までは高知競馬場でも「黒潮盃」が行われていた。当時13歳のオースミダイナーが3着になって話題となったことも。とはいえ20年も前の話である。今となっては「黒潮盃」は大井でしか行われていないのに、スポーツ報知によれば高知で行われるらしい。そもそも高知競馬は9月8日まで休催中ではないか。

8月13日付のスポーツ報知より

かつては羽田盃の前哨戦だった黒潮盃が夏場に移行して久しい。全国地方交流競走となってからは、全国各地のダービー馬が集結して「真夏のダービー」と呼ばれたりもした。本来はジャパンダートダービーが担うはずの役目だが、いくら各地のダービー馬でもJRA所属馬相手では分が悪い。だから黒潮盃。昨年も金沢から無敗のダービー馬ショウガタップリが参戦して盛り上がったことは記憶にもまだ新しい。

さて、今年は……と期待したものの、残念ながら今年は他地区からの遠征馬はゼロ。ならばと注目を一身に集めた地元のダテノショウグンが単勝1.1倍の圧倒的人気に応える圧勝で、デビューからの連勝記録を「7」に伸ばした。

施行時期が夏場に移ってからの無敗の黒潮盃馬の誕生となると13年ぶり2頭目。過去には兵庫所属のオオエライジンしか達成していない快挙だ。

オオエライジンが勝った2011年の黒潮盃の出走メンバーは今も語り草になっている。北海道、岩手、兵庫のダービー馬に加え、東海ダービー2着馬までが顔を揃えた。その勝ち馬オオエライジンがこの年のNARグランプリサラブレッド3歳最優秀馬に選出されたのだから、「真夏のダービー」の異名は間違っていない。

これだけのメンバーが揃った中でもオオエライジンの強さは際立っていた。初遠征、初ナイター、初の57キロに加えて熱発による除外明け。ハードルという表現ではとても足りないであろう壁を、難なく乗り越えてしまったのだから恐れ入る。良馬場で1分51秒9という快時計がレベルの高さを物語っている。このタイムは黒潮盃レコードとして今なお破られていない。ゴール前ではモノ見をして、スタンドに顔を向けながら走る余裕さえあった。

2011年 黒潮盃 オオエライジン 木村健

ちなみに昨日のダテノショウグンの勝ち時計は1分54秒9。時計的にはオオエライジンの域には遥かに及ばないが、7戦無敗なら言うことはなかろう。次はもちろんジャパンダートクラシック。地元の有力馬としてラムジェットを迎え撃つことになる。故障に泣いた春の悔しさを晴らすチャンス。ここまでの流れを見る限り、今回の3歳ダート三冠路線の見直しは良く出来ている。

 

***** 2024/8/15 *****